「今月のプロブレム」2024/07解答

☆世界大会に参加していたため、本欄の更新が遅れてしまったことをお詫びします。
☆「今月のプロブレム」、7月の出題分、解答者は6名でした。
☆本欄ではキング=K、クイーン=R、ルーク=R、ビショップ=B、ナイト=S、ポーン=Pという表記を用いています。プロブレムでは、ナイトライダーというフェアリー駒にNの文字を当てるのが普通で、そのためナイトはSと表記する慣習になっています。

Walter Freiherr von Holzhausen
Akademisches Monatsheft für Schach 1901
White Ke8 Rb2c7 Sb5 Pb7d3e5 Black Kb8 Ra8
#2
1.Sb5-a7 ! zugzwang. 1...Ra8*a7 2.Rc7-c8 # 1...Kb8*a7 + 2.b7-b8=S # 1...Kb8*c7 + 2.b7*a8=S #
正解
☆ポーンは必ずクイーンに成るものだと思っていませんか。実は、ルーク、ビショップ、ナイトにも成れるのです。これをunderpromotion(アンダープロモーション)と呼びます。
☆特に#2の場合、このナイトに成る手が出てくることがあります(ルークやビショップに成る手は、#2には出てきません)。この作品はそのいい見本で、1...Kxa7と1...Kxc7の2つの変化で、異なるナイト成りが現れます。
☆キーの1.Sa7!も、気持ちのいい捨て駒ですね。
Pawn Star:ナイトへのアンダープロモーションの変化が楽しい。d3のポーンは1.Rd2 ... 2.Rd8#を防ぐためだろうか。
☆そのとおりで、最善の配置だと思います。
井上徹也:ヒントで助かりました。変化も含めナイトが印象に残る作品。
小林看空:いつになく、やさしいと思ったら、Q成の罠!!
中嶋正和:Sへのアンダープロモーションが気持ち良い。
服部琢磨:Sへのプロモーションが2か所出てくることに驚きました。
井上聡美:ナイトに変わるのがおもしろかったです!
【総評】
井上徹也:しばらくぶりの解答になってしまいました。9月にOSCもあるのでボチボチ解いていきたいと思います。
☆OSCに大勢の方々のお越しをお待ちしています!
【成績】(到着順)……全員正解でした!
5点……Pawn Star、井上徹也、小林看空、中嶋正和、服部琢磨、井上聡美